試合日:2008年 5月31日 球場:住之江公園野球グランド
藤井寺 0 0 0 0 1 1 2
大阪生野 0 0 1 4 1 3x 9
投手 小川 捕手 土岐
日本選手権関西大会の2回戦 終わってみれば会心の勝利!粘りのある守りに生野シニアらしい一気の集中打で主導権を握り、最後はコールドサヨナラホームランで試合を決めました!
本日も雨天、先週に続いての悪コンディションの中プレイボール。
先攻は藤井寺シニア。生野の先発は今日も小川ー土岐のバッテリー。まず立ち上がり、小川は先頭打者を三振に取り、前回の試合からの好調持続を思わせます。しかし、藤井寺は2番打者もセーフティーバントを決めて出塁、小技でかく乱してきます。そのランナーが盗塁を試みますが捕手土岐の素早い送球でセカンドタッチアウト。ツーアウトから四球、レフト前ヒットでピンチをつくりますが5番打者をライトフライに打ち取り初回は0点に抑え終了、まずまずの守りで生野の攻撃に変わります。
さて、1回の裏先頭打者はキャプテン杉田から。生野得意の速攻はまずこの杉田が塁に出る事で導火線に火が着きます。その杉田の打球はセカンド左へ、手前でイレギュラーする幸運なヒットで出塁。続く溝田は送りバントをきっちり決めてワンアウト2塁のチャンスメイク。ここで三番の土岐、生野の三番として貫禄も出てきた男が打席に入ります。その土岐の打席で二塁走者杉田が三盗成功で1死三塁。さあ先取点のチャンス。しかし、土岐は気負ってしまったか空振り三振、2死三塁になり4番小川の登場です。小川の今日最初の打席は初球ボールからストライク二つを見送り2アンド1。じっくり狙い球を待ちます。そして1球ファールを挟んで5球目、あっと思った瞬間、小川の左腕にデッドボール。何食わぬ顔で1塁に立ちますが左腕が大きく腫れ試合後病院へ直行、強度の打撲で骨には影響なかったもののこの試合、後の打撃に影響しました。続く原田はサードゴロで初回の速攻はならず導火線は途中で消えてしまいました。
2回の表、藤井寺の攻撃では四球を一つ与えるも危なげなく後続を切り小川は0点に押さえます。一方その裏、生野の攻撃も2三振を含む三者凡退で藤井寺投手もリズムをつかんだように見えました。
そして3回表、藤井寺の攻撃は小川が先頭バッターを四球で出し、少しイヤなムード。ここで藤井寺は2番バッターが投手前に送りバント。これを判断良く小川は2塁へ送球、ホースアウト!ワンアウト1塁。続く3番バッターも送りバントを三塁前に。三塁手秋山好ダッシュでこれをさばき再び2塁へ送球、ホースアウト!2者連続で藤井寺の作戦をつぶします。続くバッターはショート溝田へのフライに打ち取り粘りの守りでこの回も0点で切り抜けました。
3回裏、大阪生野の攻撃は9番福長が左打席へ向かいます。ここまでなかなか良い打球を飛ばせない生野打線、福長はここで、生野ナインの目を覚まさせる痛烈な打球を放ちます。福長、思い切って引っ張った打球はライナーでライトフェンス直撃!痛烈すぎてシングルヒットになりました。ノーアウト1塁で打順は1番に戻ります。しかしここで藤井寺投手も踏ん張り、1番杉田、2番溝田を連続三振に打ち取ります。2死1塁の場面でバッターは3番土岐。ここで土岐はタイムをかけユニフォームのズボンを直して間を取り、落ち着いて打席に入ります。1打席目の気負いは見えません。ワンボールからの2球目土岐の打球はセンター頭上へ。センター打球に追いつけずセンターオーバー、タイムリー2ベースヒット!福長ホームインで待望の先取点でまず0ー1のリードです。続く小川は四球を選びますが5番原田は捕邪飛で追加点のチャンスに凡退。この回は1点に終わります。
4回表、藤井寺の攻撃も6番、7番の両バッターに連打を浴びますが後続は凡フライに打ち取り、腕の痛みに堪えつつ小川はこの回も0点に抑えます。
さあ4回裏、追加点が欲しいところです。バッターは6番秋山。今日は6番の秋山、7番の入佐がキーパーソン。この二人が打てば大量点に結びつく、というのがバックネット裏の予想と期待。その秋山が打席に入ります。打て!秋山。その期待に応え打球はセンターオーバー!ツーベースヒット!つづく打席に入佐。生野ウグイス嬢も心なしか興奮気味、、?ここで入佐、三塁前にこれ以上ないバント!自身も1塁に悠々セーフです。ノーアウト1〜3塁、入佐間髪入れず盗塁で2〜3塁の絶好のチャンス。ここで打席には故障の一ノ瀬に変わり2年坂根。「めちゃめちゃ緊張しました」とは試合後の感想ですが突然の出場に無理もありません。それでも打球に食らいつき、残念ながらレフトフライに倒れましたが目一杯のプレーは伝わりました。続く福長は三振。たちまち2アウトです。バッターはキャプテン杉田。ここはなんとかつなげたいところでワンストライクから粘り、結局杉田は四球を選び次の溝田につなげきっちり仕事をします。ツーアウト満塁、ここでなんとワイルドピッチで秋山が還り1点追加。労せず押せ押せムード。そして溝田、完ぺきな当たりで右中間まっぷたつ!入佐、杉田が俊足を飛ばし2点追加。溝田の2打点スリーベースヒット!この時点で0ー4とリード。さらに3番の土岐、打球は当たりそこねでセカンド前へ。懸命に走る土岐、一塁へヘッドスライディングは間一髪セーフ!この激走で溝田ホームインこの回4点目で0ー5。小川は凡退しますが、この4回は技と気迫の一気の猛攻でリードを広げます。
5回表の藤井寺、ワンアウトから四球を足がかりに3連打で1点を返しますがこの回の反撃はここまで。1ー5で5回の裏へ。
一方生野も先頭原田が四球で出塁、そして盗塁。そして続く今日のキーパーソン秋山は技ありのライト前ヒットで無死1〜3塁。ここでもう一人のキーパーソン入佐、取られたら取り返す。これまた完ぺきなスクイズで原田ホームイン。2ー6と再び藤井寺を突き放します。秋山、入佐の活躍で試合の流れとしては貴重な追加点をあげました。この回は後続凡退で終盤の5回を終了。
試合は後半へ、6回表藤井寺は反撃を開始。先頭の7番バッターがレフト前へヒット。続くバッターもセンター前への打球、やられた!と思った瞬間、センター杉田が迷わず突進。これを見事にキャッチ!杉田のファインプレーで連打を防ぎます。しかし次の打者はライト前へ、ライト原田これを後逸、1塁ランナー長駆ホームイン、原田痛恨のタイムリーエラー。しかし原田、この悔しい思いを後で大爆発させます。さらにヒットでランナーが出ますが、マウンドの小川は1点で食い止め6回を投げて2失点とゲームを確実につくりました。
こうなれば早くケリをつけたい。この点差にバックネット裏も欲張りな思いで応援しだします。先頭杉田は凡退しますが2番溝田、先ほどの右中間に続いて今度は左中間をまっぷたつ、2打席連続で三塁打。2番に溝田がいれば大技小技と攻撃オプションは多彩になります。そして三番土岐は、この勢いをそのままにライトオーバーのタイムリー二塁打で今日は猛打賞!これで2ー7と5点差。続いて打席に小川が入りますが腕の痛みか、本来のスイングは見られずセカンドゴロ。今日は投げるだけで精一杯、エースの役目を遂行しました。そして2死ランナー3塁で今日ノーヒットの原田が左打席へ入ります。先ほどはタイムリーエラーで悔しさいっぱいのはず。応援席はここで一発決めてしまえ、、、とは言えバックネット裏はそんな簡単にはいかないことも分かっています。しかしその次の瞬間、2年原田の打球はライトへ一直線!行った行った!入れ入れ!ベンチの声、父兄の声にも押され打球は見事ライトフェンスオーバー!もちろんエラーは帳消し、お釣りが来る原田の一撃でサヨナラコールド、ゲームを決めました!
最後は原田のホームランで決まりましたが、言うまでもなく全選手の好プレーが積み重なって勝ち取った勝利。ベンチの采配と選手の気持ちが一体になった大阪生野シニア!ただいま最高のチームとなって爆進中です。攻守共、今は自分たちの力をそのまま出せば自然と結果はついてくる。気負わず力まず、あきらめず。気を引き締めて、自信を持って次の試合に挑みましょう!特に三年生、最後まで悔いのないように頑張ってくれ!
Reported by バックネット裏