試合日:2008年 4月13日 球場:久宝寺グランド
東大阪 0 0 2 0 0 1 0 3
大阪生野 1 0 1 0 0 2 x 4
〈三塁打〉原田 〈二塁打〉杉田 森
関西連盟春季大会 本大会開幕! ブロック予選を勝ち抜いた30チームによって激戦が繰り広げられます。舞洲グランドでの開会式の後、久宝寺球場において東大阪シニア対大阪生野シニアが今日プレイボール!追いつ追われつの展開、手に汗握るゲーム!そして、その軍配は大阪生野にあがりました!
さて、舞洲グランドでの朝8時15分からの開会式。ぴしっと揃った入場行進。生野ナインも気合い十分です。開会式の後、場所を久宝寺球場に変えてついに始まった第37回アサヒ杯・関西連盟春季大会1回戦は手に汗握る攻防となりました。投手の粘り、野手の攻守、巧打、そして緊張とプレッシャーがスタンドにまで伝わるほどの、野球の面白さを満喫できる秀逸のゲームとなりました。しかし、父兄の立場で応援となるとこんなゲームは一番しんどい試合。バックネット裏はあーしんどかった!あー勝ってよかった!の声、声、声でした。
その手に汗握る試合、先攻は東大阪シニア。後攻の大阪生野のマウンドは小川が守ります。いつのどんな試合でも気になるのは投手の立ち上がり。その注目の小川、先頭打者をセカンドゴロに押さえ、まずワンアウトで上々の滑り出し。しかし、続く2番打者は1塁横へのヒット性のあたりを放ちます。あっ、と思った瞬間1塁手の入佐が横っ飛びで好捕!自らベースを踏みツーアウト。好守で小川を助けます。続く3番打者も1塁手正面への良い当たりでしたが、これも入佐が体を張って打球を止め、初回を三者凡退で切り抜けます。まずはバックの守りで裏の攻撃に弾みをつけます。
1回裏、その流れを攻撃につなげるのは先頭打者キャプテン杉田。初球空振りで気分をほぐした後、ピッチャー横をすり抜けるセンター前ヒットを放ち無死1塁、さあ攻撃開始です。そして続く2番は打ってよし、小技もよしのマルチプレーヤー溝田。この場面で今日の大阪生野、ここはまず先制点狙い。溝田は期待通り確実に送りバントを決めます。そして1死ランナー2塁。この絶好の場面で3番森がバッターボックスに入ります。さあこの男はやってくれるぞ、しかし警戒されて四球で一塁へ。結果はランナーをためてワンアウト1、2塁。バッターは4番小川。豪快なイメージの小川の本当の持ち味は得点圏打率。ここぞという時はシュアな打撃を見せますが、将にその好例。お手本のようにセンター前に打ち返します。2塁ランナーは俊足杉田。快速を飛ばして一気にホームイン!先取点を確実に奪います。つづく林が三遊間への打球を放ちますが惜しくも三塁手が好捕、1塁へ送球。その一瞬の隙をついてセカンドランナーこれまた俊足の森が一気にホームを狙います。ちょっとでも送球がそれれば2点目。しかし東大阪シニアも好守で対抗、本塁直前で森は惜しくもタッチアウト。果敢に足を使った攻めを見せたもののこの回は1点止まり。しかし貴重な先取点を初回に奪いました。
2回の守備、先頭打者がヒットで出ますがこの回も好守が光ります。ヒットのランナーが盗塁を試みますがキャッチャー土岐が素早く送球!セカンドで見事に刺してまずアウト一つ。しかし続くバッターもヒットで出塁。生野としてはここで切っておきたいところ。そして次打者の打球はショート森へのゴロ。ガッチリつかんでセカンド溝田へツーアウト。溝田から1塁転送でスリーアウト。6-4-3のダブルプレー完成。
いい流れで2回の裏の攻撃を迎えましたが、この回は生野の攻撃も三者凡退。2回を終わって0対1、生野シニア1点のリードです。
3回の表、東大阪の攻撃は先頭の7番バッターがセカンド内野安打で出塁。次打者が送りバントでワンアウト2塁になります。ここで小川は次のバッターを三振に切って取りツーアウト。しかし次のバッターの痛烈な打球がセンターへ、一瞬目測を誤ったセンター杉田が素早く反転、バックするも打球はその頭上を越えセンター後方へ点々。その間に打者はホームへ、2点ランニング本塁打になり2対1と逆転されます。さらに2番打者の打球はまたもやセンター杉田の右へ。ここで俊足好守の杉田が足を滑らせ、すり抜けた打球は右中間に抜け三塁打に。ツーアウト三塁のピンチが続きます。足を滑らせた杉田のスパイクは実は前のプレーで金具が折れていました。
しかし、このピンチでは小川が踏ん張ります。次打者をセカンドフライに打ち取りスリーアウト。
3回の裏、大阪生野の攻撃はワンアウトの後1番杉田。打球はライト線に鋭いライナーでツーベースヒット。さらにワイルドピッチで三塁へ進塁。次打者溝田が遊ゴロ凡退の後、二死から3番森が打席へ。
逆転されたその裏、ここはなんとか追いついておきたい場面。そして好打者、森が放った打球はレフトへ。伸びのある打球はレフトの頭上を越えていきます。それを見ながら三塁走者杉田はゆっくりホームへ、そして打った森はセカンドへ、同点のツーベースヒット。やっぱりやってくれました。試合は取られたら取り返す好ゲームに。しかしこの回は同点どまり、3回を終わって2対2となり回は中盤の4回に入ります。
←(写真は大阪生野3番森のレフトオーバー2塁打)
ここから先発の小川が好投を見せます。4回と5回の東大阪の攻撃をキャッチャー土岐が再度の盗塁阻止を見せるなど好守で2イニング続けて三者凡退、完ぺきに抑えます。しかし、生野の攻撃も5回に9番土岐のセンター前ヒットでチャンスメイクしますが、後続が続かず4回そして5回裏を終わって2対2のままこう着状態。
←(好投を見せる大阪生野小川投手)
そして回は終盤6回の表、ここで試合が動きます。東大阪の攻撃はワンアウトから、エラーの絡んだ打球が右中間を抜け打者は一気にホームイン。再び1点リードを許します。終盤でこれ以上の失点は致命的。その状況で小川が踏ん張り東大阪の3番、4番打者を打ち取り最小点で切り抜けます。
1点リードされた6回裏の攻撃。この回、大阪生野の先頭打者は4番の小川から。しかし小川はセンターフライに倒れワンアウト。続く5番の林がバッターボックスに入ります。前の2打席は凡退の林、生野シニアでは1、2を争うパワーヒッター。この球場でも十分にフェンス越えの力があります。ここは期待に応えて林は執念でレフト前にクリーンヒット。林が生野の粘りを見せます。続くバッターは2年の原田。原田の打球は左中間へ!抜けろ!応援席も必死です。そして打球はヒットに、ここで原田は同点三塁打を放ちます。さらに1死三塁でチャンスは続き、打席は7番秋山。ここで一気に逆転を狙います。打て!応援の声をバックに秋山渾身の一打、打球はライトへ。さあタッチアップ!原田が全力でホームへ駆け抜け、遂にこの終盤に逆転!バックネット裏応援席も大歓声!
さらに二死無走者から次打者入佐もセンター前ヒット。土岐も四球を選び再びチャンスは広がりますが攻撃はここまで。再び最小点差3対4の1点リードで最終回を迎えます。
この回を押さえれば生野の勝利。ここまで投げ抜いた小川、あと1回の踏ん張りです。まずは先頭打者をショートゴロに打ち取りワンアウト。あと二人!しかし野球はすんなり行きません。ここから死球とさらに四球が二つであっという間に満塁で逆に大ピンチ!ここで大阪生野、監督が絶妙のタイミングでマウンドに。内容は分かりませんが投手野手を落ち着かせます。
ゲーム再開、この満塁のピンチで小川は次打者を三振に取りツーアウト!あと一人。応援席はひやひやドキドキ状態です。そしてツーアウト満塁で最後の打者の打球は三塁へ、サード秋山これをガッチリつかんで自ら三塁を踏んでスリーアウト!遂にゲームセット!
投手が粘り、また野手が救った全員野球、将にチームワークで勝った1勝でした。もちろん頑張ったのは選手ですが、冒頭のように試合終了の瞬間、バックネット裏はあーしんどかった!あー勝ってよかった!の声、声、声でした。ナイスゲーム!
開会式、試合の写真はこちら→東大阪戦の写真
■本大会1回戦終了時の組み合わせ結果はこちら
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Reported by バックネット裏